働き方改革

時間外労働の上限を超えないための当直表の組み方

上限規制・追加的健康確保措置を踏まえて当直表を運用するための実務ポイントを解説します。

この記事は制度の一般的な考え方を紹介するものであり、法令の全文ではありません。 自院の運用が上限規制を満たしているかどうかは、必ず顧問社会保険労務士にご確認ください。

時間外労働の上限規制(A・B・C水準の詳細はこちら)を守るには、制度を理解するだけでなく、日々の当直表の組み方に落とし込む必要があります。 この記事では、実務での具体的なポイントを整理します。

① 拘束時間と休憩時間を明確にする

当直の種別ごとに、拘束時間(何時から何時まで)と、そのうち休憩として扱える時間を 明確に定義しておくことが出発点です。「なんとなく夜間は休憩時間」といった曖昧な運用では、 時間外労働を正確に計算できません。宿日直許可の対象にできる種別とできない種別を 分けて管理することも重要です(詳しくはこちらの記事)。

② 月100時間に近づく前にモニタリングする

面接指導は時間外労働が月100時間に達する「見込みとなった時点」で実施することが 求められています。月末になって初めて100時間を超えていたと気づくのでは遅く、 当直表を組む段階で医師ごとの累積時間外労働を把握し、早めに調整できる体制が必要です。

③ 連続勤務時間制限・勤務間インターバルを組み込む

特例水準(B・連携B・C水準)が適用される医師については、連続勤務28時間まで・ 勤務間インターバル9時間以上という制約を、当直表の組み方そのものに反映する必要が あります。当直の翌日にすぐ通常勤務を入れてしまうと、この制約に抵触する可能性が あるため、中N日ルールのような仕組みで機械的に間隔を空ける設計が有効です。

勤務間インターバルは、当直・日直どうしの間隔だけでなく、本来は「当直明け→通常の 日勤」までの間隔も対象です。通常勤務のスケジュールも含めて管理していない場合、 この部分は別途手作業での確認が必要になる点にご注意ください。

④ 代償休息の付与を忘れない

やむを得ない事情で連続勤務時間制限やインターバルを確保できなかった場合、 代償休息を発生月の翌月末までに付与する必要があります。当直表を組む担当者だけでなく、 誰がいつ代償休息の対象になったかを追跡できる仕組みを持っておくと、付与漏れを防げます。

当直シフトナビでは、当直・オンコールの種別ごとに拘束時間・休憩時間を設定すると、 時間外労働時間が自動算出され、医師ごとの月間上限として自動最適化に反映されます。 病院ごとに計算ルールが異なる前提で作られており、平日・休日で控除時間を分けたり、 翌日を休みにする場合の控除にも対応しています。累積の時間外労働時間もいつでも確認でき、 月の途中でも「誰が上限に近づいているか」を把握しながら運用できます。

まとめ

上限規制を守るための当直表運用は、①正確な時間外労働の計算、②早期のモニタリング、 ③制約を組み込んだ割当、④代償休息の追跡、の4点に集約されます。いずれも手作業では 継続的な運用が難しい性質のものなので、仕組み化を検討する価値があります。

当直シフトナビとは

病院向けの当直表自動作成ツールです

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