働き方改革

医師の時間外労働上限規制とは?A・B・C水準をわかりやすく解説

2024年4月に始まった医師の時間外労働上限規制の基本を、A・B・連携B・C水準の違いと追加的健康確保措置を中心に解説します。

公開日 2026年8月2日 更新日 2026年10月16日

この記事は制度の一般的な考え方を紹介するものであり、法令の全文ではありません。自院がどの水準に該当するか、実際の運用がどうあるべきかは、必ず顧問社会保険労務士や所轄の労働基準監督署にご確認ください。

2024年4月から、医師にも時間外労働の上限規制が適用されています。

医師は他の職種と比べて長時間労働が突出しており、医療が医師の長時間労働に支えられている状況を改め、医師の健康確保と医療提供体制の両立を図るために設けられた制度です。

この記事では、制度の全体像をA・B・連携B・C水準の違いを中心に整理します。

A水準の時間外・休日労働の上限(年)

960時間

B・連携B・C水準の上限(年)

1,860時間

月の上限(いずれも)

100時間未満

例外あり

1基本はA水準:年960時間・月100時間未満

特例水準(B・連携B・C水準)の指定を受けた業務に従事しない医師に適用される基本の水準がA水準です(指定を受けた医療機関でも、指定された業務以外に従事する医師はA水準です)。時間外・休日労働の上限は年960時間、月100時間未満(例外あり)とされています。

特例の指定を受けていない医療機関は、原則としてこのA水準の範囲内で運用する必要があります。

2特例水準:B・連携B・C水準

地域医療の確保や、集中的な技能向上のためにやむを得ず長時間労働が必要となる場合に限り、都道府県知事の指定を受けることで、より緩和された水準での運用が認められています。

いずれも年1,860時間・月100時間未満(例外あり)が上限です。

水準内容
B水準地域医療の確保のため、やむを得ず長時間労働となる医療機関向け(当該医療機関で勤務する医師が対象)
連携B水準複数の医療機関に勤務することで、それぞれは短時間でも合計すると長時間労働になる医師向け(1つの医療機関では年960時間、勤務先を合わせて年1,860時間)
C水準C-1は臨床研修医・専攻医が集中的に技能を向上させるための水準、C-2は高度な技能の修得をめざす医師のための水準

いずれも指定を受けるには都道府県への申請と審査が必要で、無条件に適用されるわけではありません。

研修医の当直表を組むときの注意点(1年次の当直の体制や、C-1水準の研修医の休息時間)は、研修医の当直表の組み方で解説しています。

B・連携B水準は、2035年度末(令和18年3月末)を目途に解消することが目標とされています。C水準は、研修の効率化などによる将来的な縮減を目指しつつ、中長期的に検証するとされています。

3上限規制とセットになっている「追加的健康確保措置」

特例水準(B・連携B・C水準)の指定を受けた業務に従事し、時間外・休日労働が年960時間を超える見込みの医師には、上限時間の緩和とあわせて、健康を守るための措置が義務付けられています(義務を負うのは医療機関の管理者です)。

連続勤務時間制限

原則15時間まで。宿日直許可のない宿日直に従事させる場合は28時間まで(C-1水準の臨床研修医は、やむを得ない場合も24時間まで)

勤務間インターバル

始業から24時間以内に、継続した9時間の休息を確保(宿日直許可のない宿日直に従事させる場合は、始業から46時間以内に18時間)

代償休息

予定した休息時間中に緊急の業務(救急患者の対応など)で働いた場合は、その時間分を時間休の取得や次のインターバルの延長で、発生した月の翌月末までにできるだけ早く付与。予定された15時間を超える長時間の手術などでは、終わった後、次の勤務までに付与(C-1水準の臨床研修医は期限が別に定められています)

面接指導

時間外・休日労働が月100時間以上となる見込みの医師に、医師による面接指導を実施(こちらは水準を問わず、すべての医療機関の管理者の義務です。医療法108条)
連続勤務時間制限・勤務間インターバル・代償休息の3つは、上の義務の対象に当たらない医師(A水準の医師など)でも、時間外労働(休日労働を除く)が年720時間を超える見込み、または月45時間を超える月が年6か月を超える見込みの医師については努力義務として求められています。「A水準だから対象外」ではなく、可能な範囲で健康確保に努めることが前提とされている点に注意が必要です。

4当直表づくりとの関係

この上限規制を守るには、当直・オンコールによる時間外労働を正確に把握し続ける必要があります。

当直の労働時間としての扱い(宿日直許可の有無によって変わります)については、別記事「当直・宿直の労働時間はどう数える?」で詳しく解説しています。実際に当直表へどう反映すればよいかは「時間外労働の上限を超えないための当直表の組み方」をご覧ください。

参考資料

この記事は、AIを活用して下書きを作成し、運営者(合同会社レジノバ)が内容を確認して公開しています。 法令などの内容は公開日・更新日の時点のものです。個別の事案についての判断を示すものではありません。 誤りにお気づきの際はお問い合わせからお知らせください。

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