この記事は、検査部・放射線部で夜間・休日の勤務表を組むときの一般的な考え方を紹介するものです。オンコールの待機時間を労働時間としてどう扱うかは、待機中の拘束の程度などによって変わるため、必ず顧問社会保険労務士や所轄の労働基準監督署にご確認ください。
臨床検査技師や診療放射線技師は、夜間・休日の緊急検査や撮影に対応するため、当直とオンコールを組み合わせて体制を作っている病院が多い職種です。当直だけ、オンコールだけで考えるより、2つをどう組み合わせるかで負担の偏りが大きく変わります。勤務表づくりのポイントを整理します。
1. 勤務の種類を分けて考える
- 当直:夜間に院内にいて、緊急の検査・撮影に対応する
- 日直:土日祝の日中に院内にいて対応する
- オンコール:自宅などで待機し、呼び出されたら出勤して対応する
「当直1人+オンコール1人」「夜間はオンコールのみ」など、体制は病院ごとに異なります。勤務表の上では、これらを別々の勤務として扱い、それぞれの回数を数えられるようにしておくのが基本です。
2. 当直とオンコールが続かないようにする
当直の翌日にオンコールが入る、オンコールの翌日に当直が入る、といった組み方が続くと、実質的に休めない日が続きます。当直の前日・翌日にはオンコールを入れない、同じ種類の勤務は何日かあける、といったルールを決めておくと、負担の集中を防げます。
3. 種類ごとに月の上限回数を決める
当直とオンコールでは負担の重さが違うため、合計の回数だけで上限を決めると不公平になりがちです。「当直は月◯回まで、オンコールは月◯回まで」と種類ごとに上限を決めておくと、偏りに気づきやすくなります。
4. 対応できる検査・撮影で入れる人を決める
夜間に対応が必要な検査や撮影(例えば、特定の機器の操作)に対応できる人が限られている場合は、その勤務に入れる人をあらかじめ決めておく必要があります。一人立ち前の人をどの勤務に入れるかも、部署のルールとして決めておきましょう。
5. 呼び出されて働いた時間を記録する
オンコールで呼び出されて実際に検査や撮影を行った時間は、労働時間として扱い、時間外労働や休日労働として正しく記録・計算する必要があります。待機している時間そのものをどう扱うかは、呼び出しの頻度や、待機中にどの程度行動が制限されるかによって判断が分かれるため、自院の実態に照らして確認しておくことが大切です。
当直シフトナビでは、職種の表示を「臨床検査技師」「診療放射線技師」などに変えて使えます。当直とオンコールを別々の勤務として登録し、それぞれの月の上限回数や、同じ種類の勤務の間であける日数を設定できます。「当直の前日・翌日にはオンコールを入れない」設定もあり、これらを守った勤務表を自動で作れます。
当直そのものを労働時間としてどう扱うかはこちらの記事で解説しています(医師を例にしていますが、宿日直許可の基本的な考え方は同じです)。